人生をともに歩む道具 FUJIFILM X-Pro2というカメラのこと
女性との付き合いも人付き合いも長持ちしなかった自分が、30代になって、友人だけは10年超えて親しくいられるようになりました。
物持ちは、いいんだけれど。
カメラもいつも、早めのお別れを迎えることが多かったけれど、この相棒FUJIFILM X-Pro2は、発売日の16年3月からずっとそばにいてくれています。
こんなに寄り添って、人生のどん底も、そこから立ち上がって再びの修行も、併走してくれたカメラはないな、と思います。
死んだ魚の目で覗いてたファインダーと、今新たな生命を得て光を見据えるファインダー。
アイピースは割れて外れて、レンズフードの接合部は交換が効かなくて自分で接着した。
ところどころ塗装は剥がれている。
ソフトウェアアップデートもギリギリ乗り越えている。
後継機種も出てるし、日進月歩のカメラセンサーの世界で4年は世紀レベルのディレイ。
けれど。
こいつだけは一生手放さないと思っています。
論理も道理も抜きでバディを組める道具・・いや、もはや道具ではない。パートナー。
僕はグラスを傾ける時は1人が多い。
色んな逡巡を乗り越えた末に誰かの愛情を受け止める備えはできたけれど、誰かを好きになるかはまた別で。
それでも、一縷の望みにシャッターを押す。
カメラでも、感性でも。
今は誰かを愛する準備をしてるのかもしれない。
愛し愛されて過ごしてきたこのカメラと一緒に。
21.3.15 追記 「6年目の相棒」
私の相棒はツヴィリングの包丁やストウブ、バーミキュラなどの料理道具はもちろんなのですが、それら以上に活躍して付き合いが長く、大切な存在がカメラ。
FUJIFILMのXpro2です。
美しい色合いに、研ぎ澄まされた機能。
デジタルカメラなのに、まるで生き物のような、そんな愛着を感じさせるカメラです。
このカメラと出会った時は暗いトンネルのスタートの頃で、人の陰湿さや残酷さに疲れ果てていました。(今思えば身から出たサビ)
でもそんな時も、人の写真を撮らせてもらうことでなんとか命を繋いでいた。
時がたちいつしかレンズの向こうにはカラフルな食材と料理が並んで、僕もみるみる元気になり、今は写真だけではなくムービーでもXpro2のお世話になってます。
恋愛・結婚でも6年も続いたことないよ(笑)
電子機器の5年「型落ち」といってしまえば確かにそうだし、後継機も、上位機もとっくに発売されてます。
でも、きっと僕はこの小柄で使う人をえらぶ愛おしいカメラを
人生の節目を共に生き抜いた盟友
として、動かなくなっても、大切に大切に、一緒に生きていくと決めてます。