【レシピ】料理の幅がぐっと広がる 1.5番出汁をマスターしよう

こんにちは、料理研究家のダイちゃんです。
連続更新173日目、ありがとうございます。
今日は料理の幅を広げる昆布と鰹節で作る「1.5番出汁」をご紹介します。
これを覚えるだけで様々な料理の旨さがレベルアップすること請け合いです。
冒頭の写真は、1.5番出汁を存分に生かした肉じゃがの写真です。
このレシピへの思いと物語
私が最初に料理を教わった先生は、以前ブログで触れたことがある料理哲学を教えてくださった西芝先生でした。
料理を始めたばかりの3年前、先生が主催する日本食の料理教室「いただきます」の「米と出汁の基本」の単発講座に参加したのが、僕が初めて参加した「料理教室」でした。
今でも最初に受けたのがこの教室で良かったと、本当に心から思います。
そこでまず教わった、「1番出汁」と「2番出汁」の飲み比べ。
※本来は漢数字表記ですが、より覚えやすく、インストールしやすくするためにローマ数字表記で説明します
言葉からご想像の通り、1発目に取れるのが1番出汁、その後に同じガラから絞り煮出し取れるのが2番出汁。
先生は「1番出汁は水に香りを移す料理。2番出汁は香りよりも旨味とコクを重視した出汁である」と教えてくれました。
それぞれ用途も違います。1番は、吸い物出汁。2番は、煮物出汁。吸い物、は味噌汁とかではなくいわゆるあの「お吸い物」。しかも「1番出汁」は吸い物以外には使ってはならない。なんと・・
そうして、続いた次の言葉。
「1番出汁、2番出汁はあくまで『考え方』です」
「実用性はありません」
まあ〜、驚いたのを覚えています(笑)でも、たしかに1番出汁のレシピ(ここでは内緒)や分量、用途を見ると「これ、2番取るために毎日やるとなるとしんどいやろな」と思いました。
そこで登場したのが、「経済的な家庭用出汁」1.5番出汁でした。
家庭料理で大切なのは、高級さよりも本格さよりも「毎日続けられること」
そのために、全てに料理に最適な1.5番出汁がある。合理的!
この出汁のとり方、そして料理哲学を最初に教わったことが、僕が料理を始めてから毎日料理続けられた原動力になったと、今でも思っています。それはもう、3日に1回は出汁を「引いて(出汁を取ることの動詞)」、使い切ったり、冷凍したりしていました。殆どを和のおつまみか味噌汁に消費していました。
その時の「煮る」という行為が、のちの私の得意料理、そしてこのサイトのURLである「煮込みスト(nikomist)」につながったのです。
1.5番出汁は、僕の料理研究家としての「出汁」であり「旨味」なのだとも言い換えられるように思います。
所要時間 15分程度
材料
材料 (1リットル分)
水 1リットル(ミネラルウォーターなど浄水を使用)
昆布 はがき1/2サイズ
鰹節 15-20グラム
「毎日家庭で使う」が主旨なので、高級な材料を使う必要はありません。先生も「材料の質にこだわることより、分量をしっかり守って水もできれば水道水は避けてミネラルウォーターや浄水器など、使いやすくて美味しい物を使うこと。そして何より継続することで、出汁の美味しさを学ぶことが大事」とおっしゃっていました
ダイちゃん
手順
(1)(下準備)鍋に分量の水と昆布を入れて、最低15分以上つけておく(つけるのが長い分には何時間でもOK)
大体30分くらいつけると下記くらい膨らみます。この写真は分量より少し多めです。
(2)昆布と水が入った鍋に中火強で火をかける。鍋底から泡が出て浮かんでくるようになったら鰹節を加える。
(3)沸騰直前に沸き立たない程度の火加減に落とし、そのまま3分間静かな状態で煮出す
(4)火を止めて、そのまま1分ほど待つ。
(5)別の鍋か入れ物にザルでこす。吸い物に使用する以外は絞りだしていいです。
うっすら黄金色。鰹節や粉が残っても全然いいです。それくらい適当な方がいい。
まとめ 毎日使える定番の知識が、料理ライフを豊かにする
この「1.5番出汁」を覚えることで、毎日のお味噌汁にまず安心感が持てますし、「自分はこれはできる」というものが増えることで楽しくなります。このお出汁があったからこそ、私の代表料理のひとつである「青山ポトフ」も生まれました。
それに、なんなら「出汁を取るの面倒だから、1.5番を基準にしてこれくらいの鰹節をそのまま入れちゃえ」みたいな「基準ありきの手抜き」も堂々とできるようになるんですよね。
最初に覚えると楽しい知識。あなたの料理ライフにも取り入れてみませんか?
麦焼酎いいちこ 温かい出汁割で
暑い季節だからこそ、負担の大きい内臓と自律神経を温めていたわりましょう
ノンアルコールもいいけれど、心をいたわる優しいお酒も一興です
我が故郷大分県が誇る銘酒で温かい出汁割を一杯・・